高速道路の神は、三陸自動車道大谷海岸IC~気仙沼中央IC間に存在する

この世界には神など存在しない、常識的に考えて。そう断言してしまうと本エントリーが30文字程度で終わってしまうので、読者諸兄には概念としての神について思いを巡らせて頂きたい。

そういうわけで、とりあえず神の名のつくものを挙げると、Google神、細部に宿る神、便所神、貧乏神、疫病神、死神……けっこういるな、神。
この夏、私は神に出会った。「高速道路の神」という名の。

今年のお盆休みのこと、所用により岩手県宮古市を訪ねることになった。基本的には三陸自動車道を走り、未開通区間国道45号線を使い、ひたすら北上する。歌津を過ぎ、本吉に入ると、地獄の万年渋滞ゾーンが近づいてくる。

本吉町大谷から気仙沼市街地に至る国道45号線は、以前から慢性的な渋滞に悩まされていた。大谷海岸あたりから車の流れが停滞し始め、階上あたりで渋滞はピークを迎え、松岩でようやく流れが正常化する。
私は仕事の関係でしばしばこのルートを通っていたから、幾度となく渋滞に巻き込まれている。特に朝夕の混雑する時間帯だと、距離にして7km足らずの道のりをやり過ごす為に30分以上のノロノロ運転を覚悟しなければならなかった。更に、時節はお盆休み真っ只中。墓参りの家族連れでいつもより道路が混むんじゃなかろうか……という嫌な予感が脳裏をよぎる。
やがてやってくるであろう渋滞にうんざりしていると、いつもなら車の流れが停滞し始めるあたりに一枚の立て看板が。

三陸自動車道
大谷海岸IC

 え、なにこれ……と脳髄が考える前に、身体が勝手にハンドルを切り、車を大谷海岸ICとやらに向かわせていた。

……いやはや、驚いた。さすがは三陸自動車道。渋滞の渋の字の氵(さんずい)すらない。至って順調、至って快適。かくして私は、万年渋滞ゾーンをさらりと回避し、気仙沼中央ICまでの快適な道のりを堪能しましたとさ。めでたしめでたし。

この時、高速道路の神は確かに大谷海岸IC〜気仙沼中央IC間に存在した。わずかな距離だけれど、確かに高速道路の神は存在した。高速道路の神は8年落ちの1.4リッター直4ターボ搭載の大衆車に祝福を下さった。ハレルヤ。

まぁ冗談はさておき、距離にして約7〜8km程度しかないこのルートは神がかっていた。渋滞しない本吉〜赤岩ルートがこんなにも尊いものだとは思っても見なかった。真面目な話、この区間を優先して開通させたネクスコ東日本の現状認識と判断は全くもって正しく、賞賛に値するファインプレーだと思う。
更に真面目な話をすると、万年渋滞ゾーンを回避できるということは、気仙沼〜仙台間及び大船渡〜仙台間の所要時間が大幅に短縮されるということとイコールであり、物流の面(特に水産関係)でも観光の面でもプラスに働くのは間違いない。

このような思いを抱いているのは私だけではないはずだ。件の区間に携わった関係者がこのブログをご覧になることはまずないだろうが、「貴殿はとても良い仕事を成し遂げた」と全力で賛辞を伝えたい。